大学など高等教育の無償化は必要?財源はどうする?大学の改革も

現在、安倍政権では高等教育の無償化、

つまり大学などの無償化について議論されていますが、

数兆円規模と言われる財源については踏み込んでいないと指摘されています。

高等教育の無償化は、一見すると聞こえは良いように思えますが、

その実現は可能なのでしょうか?

増税?国債(借金)?そしてもう一つの方法は?

実現するとすれば財源はどうするのでしょうか?

また教育システムも変更する必要があると思いますが、

ここでは大学などの高等教育の無償化について考えていきます。

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そもそも高等教育の無償化は必要?


(出典「イラストAC」)

大学などの高等教育の無償化については様々な意見や見解がありますし、

現在では大学に出た人でも非正規雇用で働く場合があることが指摘されていますが、

まず高い教育を受けることが、社会に出てからの地位の向上につながりやすいことは確かなことだと思います。

そこには良い大学に行っていれば、そこでの友人関係などのつながりもできるために、

「人脈」や「学閥」という側面から評価されるという面もあると思いますが、

それも大学に行くことで評価されることには違いありません。

ですが大学に行くには学費が必要で、一人暮らしをするにはお金も必要になりますし、

格差の問題は、それぞれの人のスタートラインが変わってしまうことにも問題はあり、

お金持ちの家に生まれれば、好きな大学に行けても、

そうでない場合には大学に行くことさえ難しい場合もあります。

社会的な地位のある人の子供は、充分な教育を受けられることで社会的な地位を得やすくなり、

そうでない場合には、なかなか社会的な地位を得にくくなる。

そうした状況は「階層の固定化」とも言われますが、

それは社会に不満がたまる要因の一つになり得るように思います。

そういう意味では、どんな環境に生まれていても、

「経済的な理由」というだけで、大学に進学することを断念せざるを得ない人を減らすことは必要なことのように思えます。

ただその代りに、これまではお金持ちだけで争っていたかもしれない高い地位に、

そうでない人たちが参入する機会ができますので、

競争が激しくなるという側面も出てくると思います。

ただピラミッドの構造で考えると、その石が多ければそれだけその頂きは高くなります。

様々な分野で競争が激しくなることで、レベルの高い人材が生まれやすくなり、

それが社会の発展に役立つ可能性もあると思います。

厳しい競争から良いものを生み出していくことは、

格差は大きいとしても、アメリカ社会が実践してきた方法だと考えています。

また格差の是正ということを考えると、大学などの高等教育を無償化するとしても、

親が充分な収入を得ている人の場合には必要ないことのように思えます。

その意味では親の収入によっては、段階的な運用が望まれます。

ただ大学などに進学するための授業料などを無償化することには、

財源というハードルがあることは確かです。

その財源についてはどうするべきでしょうか?

次にその財源を考えたいと思います。

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高等教育の無償化 財源はどうする?

増税で対応する


(出典「photoAC」)

北欧などの国では、大学の授業料が無料と言われています。

ただそうした国では税金は高く、消費税もおよそ25%と言われています。

その代わりに大学の授業料が無料というだけでなく、

出産費用が無料だったり、医療費も20歳未満では無料だったりするなど、

様々な面で恩恵を受けることができることで、税金を納めることに対する納得感が得られているようです。

日本をそうした国にする、という方向性で徐々に税金を増やしつつ、

大学での授業料を減らしていく、という方向は一つの方法になるのかもしれません。