アメリカと北朝鮮の緊張 戦争の可能性は?アメリカと中国の本音

中国の不安要素 インドの摩擦とウイグル人自治区

また中国はいくつかの不安要素を抱えています。

まずは中国はインドと国境問題で火種を抱えていて、

1962年にも国境をめぐる紛争がありましたが、

今年の6月初めにインドの軍人が中国領内に侵入したことから、

中国とインドの国境付近で摩擦が起こり、

そのことから両軍がにらみ合っているとの報道もあります。

また中国の北西部に位置するウイグル人自治区でも独立運動があり、

これを抑えたい中国政府は厳しい取り締まりで対応してきましたし、

ウイグル人自治区は核実験場にされていましたので、健康被害も指摘されています。

また豊富な地下資源があり、それらの地下資源の恩恵はウイグル人ではなく、

漢民族にもたらされていると言われていますし、

その他にも言葉や宗教も制限されている、とも言われています。

そうした背景の中でウイグル人がテロが起こることもありますし、

確かにテロは憎むべきですが、先にウイグル人の人たちが抑圧されてきたことも確かで、

この地区にも火種がくすぶっているのが中国の現状になります。

こうした火種を抱えている中で、アメリカと北朝鮮が戦争になってそちらに介入すれば、

このタイミングで他の火種が火を吹いてしまう可能性は、否定できないように思えます。

またインドはパキスタンと過去に戦争があったために遺恨を抱えていますので、

中国がパキスタンを支援することで、

インドとパキスタンの衝突にまで、その戦火が広がる可能性もあるのかもしれませんが、

そうした中国の国内事情を考えると、私の個人的な見方になりますが、

中国の本心としても、アメリカと北朝鮮の間で戦争が起こって欲しくない、

と思っていても不思議ではないと思います。

アメリカと北朝鮮の緊張 今後の行方


(出典「photoAC」)

これまで北朝鮮が核開発を続けてきたのは、

リビアのカダフィ政権が核放棄を宣言して、のちに空爆されたことから、

先制攻撃されないために、核開発を続ける姿勢にこだわりを見せていると言われています。

ただその時のリビアでは、空爆されるより先に反体制デモが起こり、

リビアのカダフィは精鋭治安部隊で弾圧を強め、

「一人残らず皆殺しにする」とまで公言していました。

そこでNATO軍による人道的な介入を行うという、

国連の安保理決議が採択されるに至っていることを付け加えておきます。

ただそういう意味でアメリカや日本を含めた国際社会が求めている

「朝鮮半島の非核化」ということを、

現時点では簡単に北朝鮮がのむことは考えにくい部分があります。

また北朝鮮は米韓合同軍事演習についても、

北朝鮮は先制攻撃されることを恐れていると指摘されていて、

特にB1爆撃機を恐れていると言われています。

このB1爆撃機は、TBSの「ひるおび」によると、

低空で高速飛行が可能でレーダーに捕捉されにくく、

大量の精密誘導弾を搭載している戦闘機で、

ピンポイントでの攻撃が可能で、

建物単位とかではなくて、人単位での攻撃も可能だそうです。

また930㎞離れた場所からの攻撃も可能で、

そのために韓国上空からでも攻撃が可能な戦闘機、とのことでした。

そして北朝鮮の金正恩党委員長は、グアムに対するミサイル発射計画について報告を受け、

「もう少し見守る」

と発言しています。

米韓合同軍事演習はこの8月21日から31日まで行われますが、

報道でも伝えられていましたが、

アメリカとしてはB1爆撃機だけは出撃させない、

というカードを切ることはあり得るかもしれませんし、

そうすることでまずはグアムに対するミサイル発射を、

北朝鮮がやめるという可能性はあるのかもしれません。

(あくまで一つの可能性です。)

ただその後のアメリカと北朝鮮の非核化に向けた交渉が進むのか?という点については、

核開発を継続して核保有国として認められたい北朝鮮と、

それを望まないアメリカを含めた国際社会の溝は深く、

まだまだ予断を許さない状況と考えられます。

この8月6日には、国連安保理が北朝鮮への新たな経済制裁を決議しましたので、

それがどれほど効果を発揮するかという点も、今後の動向に影響を与えると思われます。

(原油の輸出制限については盛り込まれませんでしたが、

 それに対して北朝鮮では、ピョンヤンに市民10万人が集まるデモが行われたり、

 婦人たちの反米決起集会が行われたりするなど、北朝鮮は大きな反応を見せています。

 映像を見ると、どこか動員されている印象は否めませんが、

 それでもこうした反応を見せるということは、

 国連の制裁決議が北朝鮮にとって痛いということなのかもしれません。)

またトランプ大統領は中国に対しても、通商法301条の適用の調査を指示することで、

中国に対する圧力をかけています。

ただ「ひるおび」によると、これもまだ調査を指示している段階で、

その調査には数ヶ月かかると言われていますし、

知的所有権の問題などを厳しく追及するものではないとも指摘されています。

やはり最終的には中国の影響が大きいと思われますので、

中国がこの問題に対してどう動くのか?

そこがこの問題の最大の焦点になると思います。